失業保険の再就職手当・就業手当とは?

失業保険の再就職手当・就業手当とは? 失業保険(雇用保険)の各種手当
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失業保険は給付日数が決まっていますが、途中で就職してしまうと残りの給付を受け取れず、損になってしまうと考えている人もいるのではないでしょうか。
決してそんなことはなく、早く就職すればするほど支給額が大きくなる『再就職手当』というものがあります。
特に自己都合退職者は、失業保険の手続きを行っても3ヶ月の給付制限がついてしまうため、再就職手当の活用はぜひとも検討したいところです。

この記事では再就職手当について解説します。

早めに再就職をすると失業保険の残りの7割がもらえる

失業保険の支給日数が残った状態で、早めに次の就職先を見つけることができると『再就職手当』をもらうことができます。

再就職手当は、「安定した職業に」再就職した場合に対象となります。
ここで言う「安定した職業」とは、「雇用期間が1年を超える」ことです。そのため短期間の雇用契約となる契約社員や派遣社員、アルバイト・パートなどは対象とならないケースがほとんどです。
1年を超えて再契約の可能性があれば再就職手当の対象となります。

次に、再就職までの期間が早いほど支給額が多くなります。所定給付日数の3分の1以上残っていることが最低条件で、失業保険の基本手当の60%が支給されます。3分の2以上残っていれば、支給額は70%になります。

所定給付日数が3分の1以上残っている場合

支給残日数×60%×基本手当日額

所定給付日数が3分の2以上残っている場合

支給残日数×70%×基本手当日額

再就職先で給与が前職よりも低くなった場合は「就業促進定着手当」の対象に

また、再就職手当を受給した後、再就職先に6ヶ月以上雇用され、再就職先での6ヶ月間の給与の1日分の額が、前職の1日分の額に比べて低下している場合には「就業促進定着手当」が受けられます。支給額は基本手当の支給残日数の40%(再就職手当の給付率が70%の場合は30%)相当額が上限となります。

再就職手当の支給額

再就職手当の計算の元となる失業保険の基本手当日額には上限額があります。(2022年7月31日までの額)

就業手当2021年版

再就職手当の試算例

ハローワークで失業保険の申請後に「雇用保険受給資格者証」が配布されます。この書類に記載されている「基本手当日額」「残日数」を元に計算します。

基本手当日額6,000円、自己都合退職(所定給付日数90日)、給付制限期間終了の35日後に就職した場合

支給残日数は55日になりますので、3分の1以上残っていることになり、支給率は60%です。
実際の支給は、「支給残日数55日×60%×基本手当日額6,000円=再就職手当198,000円」となります。

再就職手当の計算ツール

あなたの場合は、再就職手当がいくら受給できるか計算してみましょう。

※基本手当日額の計算はこちらの記事も参考にしてください。

再就職手当の条件

再就職手当は失業保険の給付日数の3分の1以上が残っていることが条件だと解説しましたが、他にもいくつかの条件があります。

  1. 失業保険の受給手続き後、7日間の待期期間満了後に就職または事業を開始したこと
  2. 就職日の前日までの失業の認定を受けた上で、基本手当の支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上あること
  3. 離職した前の事業所に再び就職したものでないこと。また、離職した前の事業所と資本や人事で密接な関わりのない事業所に就職したこと。
  4. 給付制限のある受給資格者は、求職申し込みをしてから待期期間満了後の1ヶ月の間はハローワークまたは職業紹介事業者の紹介で就職したものであること
  5. 1年を超えて勤務することが確実であること。※生命保険会社の外務員や損害保険会社の代理店研修生のように、1年以下の雇用期間を定め雇用契約の更新にあたって一定の目標達成が条件付けられている場合、または派遣契約で雇用期間が定められ、雇用契約の更新が見込まれない場合は対象外となる。
  6. 原則として、雇用保険の被保険者になっていること
  7. 過去3年以内の就職について、再就職手当または常用就職支度手当の支給を受けたことがないこと。※事業開始にかかる再就職手当も含む
  8. 受給資格決定(求職申し込み)前から採用が内定していた事業主に雇用されたものでないこと

上記すべての条件を満たさなければ再就職手当はもらうことができません。

条件4の給付制限の受給資格者とは、自己都合退職者のことです。自己都合退職者の場合は、待期期間後1ヶ月の間は求人雑誌や知人の紹介で再就職先を見つけても再就職手当の対象になりません。

条件5は派遣社員のような期間契約なら、1年以上の契約または更新が確実に見込まれるといった条件が必要になります。

再就職手当がもらえる期間

再就職手当の条件を元にして、対象期間を図にすると次のようになります。

給付制限がなく、所定給付日数が90日の場合(倒産・解雇など会社都合の退職)

特に制限はなく、7日間の待期期間後から再就職手当の対象となります。

※自己都合退職の場合と違い、給付制限がない場合、待期期間経過後であれば、就職の経路は問われません。(知人の紹介、新聞広告等により就職した場合でも受給対象となります)

3ヶ月の給付制限があり、所定給付日数が90日の場合(自己都合退職)

条件4の対象となるため、最初の1ヶ月間はハローワークまたは職業紹介事業所の紹介で就職した場合に限定されます。

※自営業を開始した場合も、待期期間満了後1ヶ月の期間経過後より対象となります。

ここで言う職業紹介事業所とは、人材紹介会社や転職エージェントといった就職を斡旋する事業を行っていて、かつ厚生労働省の指定審査期間の認定を受けた会社のことです。
下記のようなサイトで調べることができます。

一方、派遣会社やネットでの求人サイトは対象外となります。これらを利用して面接→採用となっても再就職手当の対象となりません。

『就業手当』でアルバイト・パートや短期の仕事でももらえる場合もあり

アルバイト・パートや日雇いといった短期の仕事は、再就職手当の条件5「1年を超えて雇用される仕事」ではありませんので、再就職手当の対象となりません。ただし、『就業手当』の支給対象になる可能性があります。

就業手当は、失業保険の給付日数が3分の1以上かつ45日以上残っている等の一定の条件を満たす場合に支給されます。支給額は、失業保険の給付日額の30%となります。

就業手当の1日あたり支給額の上限額

再就職がアルバイト・パートなどの短期の雇用となった場合は、就業手当の対象にならないか、ハローワークに確認してみましょう。

再就職手当の手続きはいつまで可能?

再就職手当の手続きは、就職した日の翌日から1ヶ月以内に行わなければいけません。詳しくはハローワークから配布される「受給資格者のしおり」に記載されています。

もしも、再就職後すぐに失業してしまったら?

再就職手当を受給した後、会社の業績悪化などですぐに失業してしまう可能性はありえます。この場合は、本来受け取るはずであった失業保険の残日数から、再就職手当分を差し引いた金額を受け取ることができることがあります。まずはハローワークへ問い合わせてください。

まとめ

このように失業保険は最後までもらわなくとも、再就職手当という形で支給されます。早く就職すれば給与を得ながら再就職手当をもらうことができるため、合計では大きな金額になります。就職活動を頑張ろうと考えている方はぜひ活用してください。

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